ニシンのいない港

 春のニシンは北海道の沿岸に季節感を運んでくる。獲れないと大変寂しい。網外しや荷下ろしをする人のいない港はすこし空虚だ。ニシンが来なかった間の長い年月を思うと、ただならぬものを感じるが、翌日には姿を現すのもニシンのいつものパターンに違いない。ここで「ニシンぐもりの空」がないと、ニシンは来ない。「あれからニシンはどこに行ったやら」という怨み節も胸に響く。2014年シーズンの日本海沿岸ニシンは、2月末で勝負あり、もうちょっとヤマは来ない、残念…。