札幌の雪道

 今年、札幌の北部は異常な寒さに見舞われ、年末から年明けにかけて毎日雪が降り、2月の一番厳しい時期を前にすでに根雪がしっかりと固まってしまいました。
この1月4日に亡くなった、いなむら一志がやっていたコンサートやアルバムのヒート・アイランド、熱島現象を思い出しながら、寒さの中に熱さを求めるのが北海道人の心だろうと、札幌の路地を歩いて思ったわけです。
 自然科学の世界では、大都市である札幌市をその郊外の石狩地方は、真夏で2℃の温度差、つまり都市化による高温現象が見られるとの報告があります。地球温暖化の影響を含めて札幌は、物理的な温度は高温化していると思いますが、精神世界はまた別で、長い冬と寒さに耐えるホットな思いがどこかにないとつらい、つらい毎日になってしまうのでしょう。
 そこで、冬道を車で走ってみたら、とてもスリリング。滑りながら雪の上を走る感覚はちょっと他では味わえない。でもとても怖いのは確か。アンチロック・ブレーキがかかってカタカタ言わせながらタイヤがきしみ、すぐには止まらないボディの重さに改めてハッとするのです。