上にあるもの シャンデリアとタワー

 あるホテルのシャンデリアと札幌駅前のタワー。たまたま居合わせてだけなのに、印象に残る景色がある。
 会議などに飽きてきたら天井を見ることにしている。会議にはカメラとボイス・レコーダーを持ち込むことが多い。ホテルはたいていの場合、下より上が豪華で空間も広い。それを普通のオフィスや住宅で味合うことは難しい。そこに価値があるのだろう。
 北の大地でとかくJRへの風当たりは強い。まともな交通手段とか会社組織と思われていない。鉄道の運行はまずいが、ビル開発は成功している。その象徴がJRタワーだ。ホテルとかレストラン、映画館とか、テナントがたくさん入っており、賑やからしい。外観は実に味も素っ気もなく居丈高だ。
 一点の曇りもないスカイスクレーパーがそこに屹立している。沈む太陽に照らされて虚飾に満ちた輝きを増す。