あのモッくんに彼女ができてマリは驚いた。すぐにサヤに教えようとしてメールしかけてスマホを閉じた。明日JRで会うからその時直接話したくなった。
マリは、サヤといっしょにモッくんを弄って大笑いしたことを思い出した。JRで通学している間、モッくんはペットだった。
あのモッくんに彼女なんて。
「モッくんに悪いよ。ホンモノにさ」
「いいのよ。似てなくて。とにかくあいつはモッくんなんだから」
サキはびっくりしていた。
「マリ、ほんとなの。間違いない?」
「私見たのよ。2人で手つないで歩いていたんだから」
「どんなオンナよ、オトコじゃないだろうな」
「オンナだよ。あまり美人じゃないな、カノジョ」