モッくんの彼女1

 あのモッくんに彼女ができてマリは驚いた。すぐにサヤに教えようとしてメールしかけてスマホを閉じた。明日JRで会うからその時直接話したくなった。
 マリは、サヤといっしょにモッくんを弄って大笑いしたことを思い出した。JRで通学している間、モッくんはペットだった。
 あのモッくんに彼女なんて。
「モッくんに悪いよ。ホンモノにさ」
「いいのよ。似てなくて。とにかくあいつはモッくんなんだから」
サキはびっくりしていた。
「マリ、ほんとなの。間違いない?」
私見たのよ。2人で手つないで歩いていたんだから」
「どんなオンナよ、オトコじゃないだろうな」
「オンナだよ。あまり美人じゃないな、カノジョ」